ワードスタディー

一つの節に現れた二つの「主」

マタイ22:41-45には、イエスとパリサイ人たちの問答が有ります。イエスは旧約聖書からの引用をして彼らに質問をします。教会に長く通っている人は、一応の意味は理解していますが、パリサイ人たちが同様の意味を把握することができる者であったかどうかとい…

「祈り」を表す語にも違いが有った

私がワードスタディーの参考にしている文書を確認していましたら。マタイ9章38節にある、「収穫の主に、ご自分の収穫のために働き手を送ってくださるように祈りなさい。」という記述における祈りを表す言葉が、通常用いられている語ではないということが書い…

欺いたのか

ある版の聖書を読んで、創世記31章26節の表現が気になりました。ヤコブが家族と全財産を持ってラバンの元から逃げて行く時の記事です。ラバンは彼らの逃亡に気づいて追跡し、追いついた時に、「なぜあなたは逃げ隠れて私を欺き、」という表現でヤコブを責め…

人の心は何よりも陰険で

エレミヤ書17章9節に出てくる表題の表現が気になりましたので、e-Swordでワードスタディをしてみました。この「陰険で」という部分の語をKJV+で表示されるStrongのコードをクリックして、Strong, BDBで確認してみますと、アーコーブというような発音の語で…

 空の鳥を見なさい

ある語をターゲットにして調べたのではなく、コメンタリの確認の中から新しい発見が有ったものをお分かちしたいと思います。マタイによる福音書6章26節に、「空の鳥を見なさい」という表現が有ります。コメンタリを確認しましたところ、ここに出て来る鳥はペ…

犬のイメージ

聖書には猫の記事は有りませんが、犬への言及は割合有ります。聖書の中で、犬のイメージはどんなものなのでしょうか。e-Swordに収録されている聖書辞典のISBEを開いて、検索ウィンドウにDogと入れてみます。ヘブル語ではケレブというような発音の語で、ギリ…

人名 オベデエドム

聖書の中には繰り返し出てくる名前が有ります。同一人物であったり、別人であったりして紛らわしい場合が有りますが、初めて読む場合でも、文中の表現や文脈でどちらであるかを判断することが多いと思います。しかし、中には直ぐには判り辛く、予備知識が有…

売春婦?食堂の女将?

イスラエル人に与えられた三人目の王、ソロモンは、神に知恵を願い求めて叶えられました。そして、その知恵に関する最初のエピソードに二人の遊女が登場します。これまでは何気なく読んでいましたが、考えてみれば、律法に最も忠実に統治することを目指した…

不正の富

ルカ16章9節を見ると、イエスが弟子達に向かって、「不正の富で、自分のために友をつくりなさい」という指示をしている場面が有ります。ここで、疑問になるのが、「不正の富」という表現です。イエスは弟子達に向かって、富やお金を不正に使えと命じてい…

北のイメージ

e-swordを起動して辞書ウィンドウを開き、Northと入れて検索します。ISBE以外にはきちんとした説明はみつけられませんでした。ISBEの説明から確認してみようと思います最初にヘブル語ギリシャ語が説明されていますが、後者はプロテスタントでは用いていない…

知識

神のしもべ、また、イエス・キリストの使徒パウロ・・私は、神に選ばれた人々の信仰と、敬虔にふさわしい真理の知識とのために使徒とされたのです。(テトス1:1 新改訳)Paul, a servant of God and an apostle of Jesus Christ, for the sake of the fai…

水のイメージ

私が神学院の説教の授業の中で、聖書中水のイメージはユダヤ人的な理解に基づいていたりして、私達の持っているイメージとは異なるのだと言っていまして、どう違うかまで教えてくれたのですが、そういう部分を聖書辞典などを使って確認してみようと思います…

蜜と蜂蜜

詩篇19:10それらは、金よりも、多くの純金よりも好ましい。蜜よりも、蜜蜂の巣のしたたりよりも甘い。 これは、神の言葉、神の教えを慕う詩篇の記者の気持ちを表した一連の詩文の一節です。ここには「蜜よりも、蜂蜜の巣のしたたりよりも」という表現が…

ハルマゲドン

旧オウム真理教が地下鉄サリン事件を起こした時に、ハルマゲドンの戦いを引き起こすことを目標としたという内容の報道に触れて、聖書の語るハルマゲドンの戦いの理解と全く離れていることにあきれたことを思い出しました。その時、クリスチャンでない友人も…

東のイメージ

東のイメージを取り上げてみようと思います。e-swordの辞典ウィンドウで、ISBEなどの辞典を開いて確認してみてください。ヘブル語ではミズラとかカデムと読める語が使われ、ギリシャ語ではアナトレイと読める語が使われると表示されています。いろいろ比較し…

詩、賛美、霊の歌

キリスト教徒でない方で、聖書研究に関心をお持ちの方には、マイナーな話題かもしれませんが、お付き合いください。 書簡文体の聖書研究で取り上げている獄中書簡は、互いに表現が似ている個所が有ります。その一つは「詩と賛美と霊の歌」という表現で、エペ…

幕屋とは?テント?

マタイによる福音書17章1−8節に、ある高い山で、キリストの姿が変わって、昔の預言者のモーセとエリやが現れたという記事が有ります。その時に一緒にいた3人の弟子の中のペテロが、びっくりしたせいでしょうか、「もし、およろしければ、私が、ここに三つ…

水のイメージ

水のイメージは、喉を潤すさわやかさ、潤った土地の肥沃なイメージにつながります。旧約聖書の預言にも、川がエルサレムの神殿から流れ出て、一体が潤い、豊富な魚が住んだり、作物がよく取れるイメージが描写されています。(エゼキエル書47章)一方で、私…

修辞表現としての「憎む」

ルカ14章26節に、「わたしのもとに来て、自分の父、母、妻、子、兄弟、姉妹、そのうえ自分のいのちまでも憎まない者は、わたしの弟子になることができません。」という、キリストの言葉が出て来ます。え!?肉親を憎めということか!?と驚いてしまう表現だ…

ミステリー?#2 (KJCとonline concordanceを利用しよう)

前回は、ISBEを使って、聖書に出てくる言葉を少し詳しく調べる方法を紹介しました。そして、mysteryを例に使ってみたのですが、実際の聖書中のmysteryの原義がどんなもので、各個所どんな意味合いで使われているかについては、ISBEを読んでくださいという形…

ミステリー?(ISBEを使ってみよう)

ミステリー小説、などという時、「ミステリー」は謎であるとか、不可解なことを思わせます。理解できないこと、解らないことという感覚があります。新約聖書で「奥義」(聖書ではおくぎと発音)と訳されている語は、英語ではmysteryとなっていたりします。英…

どんな語を調べるか

e-swordという無料のツールで気軽に単語の意味を調べらるとしましても、研究したい個所の全ての単語を調べていたら、とても時間が足りません。それでは、「ちょっとだけ頑張って」の精神に反します。ですから、基本的には、おや?と思ったり、妙に気になると…

どんな弟子?(Strong's Number と Thayer を利用しよう)

聖書を読み始めたばかりの方には、「ちょっとだけ頑張って」という感じではないかもしれませんが、お付き合いください。イエスには12人の弟子がいました。マタイ10:1を見ると「イエスは十二弟子を呼び寄せて」という記述が有ります。e-swordの聖書でkjv+…