説話文体の研究

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ #12 水をワインに変える

最初は該当する全ての記事を扱おうかと思いましたが、このシリーズは後数回で終わりにしようと思います。自然界に対するイエスの奇跡的力、影響力の物語を取り上げることにしました。 文化的・地理的背景など 結婚式が有ったということですから、最初に当時…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ #11 悪霊つきの聾唖者の癒し

今回は、マタイ9章に出て来るエピソードです。この奇跡物語はかなり短いために、ポイントの読み取りが少し難しいように感じます。どうして、マタイがこのような短い描写でこの物語を記録したのか、前後の文脈に手掛かりは有るかなども考えながら、そして、…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ #10 ナインの寡婦の息子を生き返らせる

今回は、ルカによる福音書7章に出てくるエピソードです文化的・地理的背景など ナインという地名が出ています。Gillや Barnesを見ると、ガリラヤ地方の町でタボル山に近い所であったことがわかります。 寡婦は当時の社会で一番弱い者の代表でした。女性は生…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ #10 ナインの寡婦の息子を生き返らせる

今回は、ルカによる福音書7章に出てくるエピソードです文化的・地理的背景など ナインという地名が出ています。Gillや Barnesを見ると、ガリラヤ地方の町でタボル山に近い所であったことがわかります。 寡婦は当時の社会で一番弱い者の代表でした。女性は生…

文化的・地理的背景など

イエスが「そこを出て」と書いてあるのは、会堂管理者ヤイロの家を出たということになります。死んだ娘が生き返ったという偉大な奇跡の直後ということですから、不信仰な人でも、イエスの奇跡に期待する心が当然芽生えたことでしょう。別な家が出てきますが…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ #8 ヤイロの娘の癒し

背景など 会堂管理者が登場します。E-sword で kjv+ を開いて該当の語を探すと、ruler という訳語が当ててあります。Storng’s number G758(ギリシャ語で758番)という表示になっています。番号をクリックして、Thayer や Strong’s を辞書ウィンドウに表示さ…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#7 長血の女の癒し マタイ9:20−22

背景など 実は、18節から始まるヤイロという人の娘の癒しの物語の間に割り込んだようなエピソードです。結論が後から来るので、ヤイロの娘の話は次回取り扱います。女性の「長血」という病名は、聖書用語のような部分が有るようで、一般の記述では見かけない…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#6 中風の男の癒し マタイ9:1−8

背景など 直前の話では、イエスはシリア系の人が多いガダラ地方に居ましたが、再び船に乗って西岸に戻りました。「自分の町」という表現は、カペナウムのことであると、e-sword のBarnes による解説は述べています。中風と表現されている病気は、元来「力の…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡シリーズ #5 ガリラヤ湖の暴風を鎮める マタイ8:23−27

前にアップした記事の前に起きたことの記録です。前後して申し訳有りません。文化的・地理的背景など ガリラヤ湖で嵐、暴風に遭った記事です。ガリラヤ湖は周りを山で囲まれています。また、湖面は海面より低い位置に有ります。それで、日没に伴って気温が下…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#4 ガダラ地方での悪霊の追い出し マタイ8:28−34

背景など 場所はガダラ人の地方に移ります。向こう岸だと表現していますから、それまで居た、カペナウムから見て向こう岸です。ガリラヤ湖は竪琴みたいな形をしていますから、北西部に位置するカペナウムから見ると、どこが向こう岸かという部分がちょっと微…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#3 ペテロの義母とその他の人々の癒し マタイ8:14−17

特に引用していませんが、e-swordの注解ウィンドウで、Gillをメインに参考にしています。背景 場所は前と同じカペナウムです。同じ場所で連続して奇跡が起こることも、まぐれではない確かな証拠という側面が有ります。強調点 イエスの力と権威に強調点が有り…

の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#2 百人隊長のしもべの癒し マタイ8:5−1説話文体研究3

今回のイエスの奇跡物語の背景などは、前とほぼ同じです。5節にカペナウムという町でのことだということが示されています。強調点 今回の強調の示し方は、10節の、「わたしはイスラエルのうちのだれにも、このような信仰を見たことがありません。」という…

説話文体研究の実例 イエスの奇跡物語シリーズ#1 らい病人の癒し マタイ8:1−4

前に示した手順を基本にして、e-swordを使いながら確認してみます。 1)記者、第一読者、時代など うまく探せませんでしたので、他のところから引いて来ました。 イエスの12弟子の一人であったマタイ。 ユダヤ人クリスチャンもしくはユダヤ人。 60年代…

イエスの奇跡物語シリーズ

説話文体の研究の例を掲載していこうと思いますが、旧約から新約まで、物語はたくさんありますから、散漫にならないように、ポイントを絞った取り組みをしたいと思います。そこで、先ず、新約聖書の、イエスによる奇跡物語を一つずつ取り上げてみようと思い…

説話文体の研究の実例 マルコ10章46〜52節

最初に説明しました、説話文体の研究のポイント項目に従って、マルコ10章46〜52節と取り上げて、研究の実例を示したいと思います。該当個所をお手元の聖書かe-swordなどで一度読んだ上で、確認していただきたいと思います。申し訳ないことに、今回はe-sword…

説話文体研究のステップ・ポイント

説話文体は、物語になっていますから、イソップ童話などを読む時のように、多分このようなことを伝えたいのだなということは、朧気ながら分かります。しかし、しっかりしたポイントを念頭において研究すると、おお!と思うような新しい発見をすることが出て…

物語や歴史の記録から学ぶ

説話文体の研究ということですが、ここで取り扱う聖書研究法を用いると、旧約聖書に出てくる物語や歴史の記録、また、新約の福音書と使徒行伝が、どのようなメッセージを持っているかを読み取ることができます。物語ですから、読めば内容は解り、その教えよ…