ミステリー?(ISBEを使ってみよう)


ミステリー小説、などという時、「ミステリー」は謎であるとか、不可解なことを思わせます。理解できないこと、解らないことという感覚があります。

新約聖書で「奥義」(聖書ではおくぎと発音)と訳されている語は、英語ではmysteryとなっていたりします。英語でもその語感は、隠されているもの、解らないものというものです。そこで、「そうか、解らない事柄なのか。」と思ってしまうと、読み取りを誤る場合が有ると思われます。

早速、e-swordを使ってみましょう。先ず、辞典ウィンドウのタグからISBE(International Standard Bible Encyclopedia)を選んでクリックします。次に、検索欄にmysteryと打ち込みます。すると、表題の次に、ギリシャ語ではこれがムステリオンという語だといことがわかります。アルファベット表記で、musterionが併記されています。続けて、その語感が説明されています。「ちょっとだけ頑張って」ですから、英和辞典(オンラインでかまいません)などを引きながらその段落を読むと、次のようなことが判ります。

新約聖書のmysteryは、現代の英語の感覚(something in itself obscure or incomprehensible, difficult or impossible to understand)で考えると、ギリシャ語の意味を正確に理解したことにならない。元になっているギリシャ語のムステリオンは、「教えを受けた者にだけ与えられる秘密・秘伝」という意味を持っている。

すると、「教えを受けた者」にとっては、その内容は明らかなわけで、少しも不明瞭だったり不可解だったりすることはないのです。聖書の言う奥義・mysteryは、クリスチャンには教えられ、与えられた秘密・秘伝ということで、その内容は、聖書の説明の中に現れていることになります。

では、具体的には何を指すのかという点は、個々の個所によって異なります。それを詳しく突き止めたい向きの方には、面倒な作業が待っています。各個所を詳細に読んで、その内容を突き止めなければなりません。幸い、ISBEには、その説明が載っています。もう一押し「ちょっとだけ頑張って」ができるぞという方は、スクロールして、3番の項目をお読みください。新約聖書におけるmysteryの何であるかが書かれています。勿論幅広く確認なさりたい方には、1項目、昔の他宗教の文献における使用、二項目、旧約における使用なども良い資料であると思います。

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