エペソ人への手紙1章13〜14節

13In Him, you also, after listening to the message of truth, the gospel of your salvation--having also believed, you were sealed in Him with the Holy Spirit of promise, 14who is given as a pledge of our inheritance, with a view to the redemption of God's own possession, to the praise of His glory. (NASB)
13またあなたがたも、キリストにあって、真理のことば、すなわちあなたがたの救い
の福音を聞き、またそれを信じたことによって、約束の聖霊をもって証印を押されました。
14聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのた
めであり、神の栄光がほめたたえられるためです。(新改訳)


一度挫折しましたので、長らく放置してあった構文分析にようやく取り掛かれました。文章に中断が有ると考えることもできるのか、--が用いられている場所が有りますが、「ちょっとだけ頑張って」がモットーですから、多分こんな感じというレベルで、図のような構文分析図になりました。

原文では、この部分も前の文の続きになるようにも思えますが、やはり、「ちょっとだけ頑張って」ですから、深く考えず、NASBの表記に従って考えました。そう考えられた理由だけ書きますと、「彼にあって、キリストにあって」と訳せる部分は、関係詞等にも考えられる語が使ってあるからです。

NASBに従えば、この二つの節で一つの文ということになります。原文も見ましたが、手元の資料では前にピリオドが打ってあって、前の文とは独立した扱いになっています。


構文分析の観察
この文の主節は、「あなたがたは証印を押された」という部分です。13節の残りは、それがどんな状況であるかの副詞句が六句つらなっていることになります。その最後の部分の「聖霊をもって、聖霊によって」という句に、聖霊の説明をする関係詞節がつらなっています。そこからが14節です。関係詞節の中の受身の動詞を二つの副詞句が修飾しています。そして、最初の副詞句の中の「保証」という語を二つの前置詞句が修飾しています。


和訳(新改訳)を考える
主節を扱った13節が一つの文として句点で区切られています。中心となる部分を人まとまりに訳してありますので、原文の意図は伝わりやすいと思います。NASB ではafterを用いている部分は、e-swordのGNT-WH+を使って調べると、分詞になっていて、何を補うかは文脈によって読者が判断するようになっています。「聞く」と「信じる」という内容を持つ二つの分詞が併記されています。新改訳は「〜によって」という手段・媒体の訳を選んであります。
14節は聖霊の修飾をする大きな文の要素がつらなるのですが、別の独立した追加文のように訳してあります。聖霊を指す関係詞の部分を、もう一度「聖霊」と訳してあります。私の判断では、「保証」を修飾する二つの前置詞句が、句点で区切られた二つの文に、別々に振り分けられている点が、原文の構造を損なった訳になっていると思います。
 「キリストにあって」という意味になる句が原文とNASBでは二回現れます。これは訳しにくい要素の一つであると思いますが、新改訳は一つ分だけ訳す形で処理しています。
 個人的にはできれば一文として訳す方が、「証印を押された」という主節の動詞と、その主たる媒介となってくださった聖霊の説明がきちんと結びついている感覚がしっかり出て、より良いのではないかと感じます。伝統的な節割に従えば、分割も已むを得ませんが、十四節は二つに分けず、一つに訳して、保証を修飾する二つの前置詞句の関係をはっきりさせても良かったのではないかと思います。(専門家の判断を細かく解説していただく機会が有れば、もっといろいろわかるでしょうが、ここは「ちょっとだけ頑張って」レベルですので、こういう判断もお許しいただきたいと思います。)

久しぶりに取り組みましたので、単なる説明の羅列になってしまいました。省いた説明も有ります。読み返すと、だから何?という感じが自分でもしますが、構造を一応なりとも判断して確認できたという部分でご勘弁いただきたいと思います。


構文分析に従った訳
彼(キリスト)にあって、あなたがたも、あなたがたの救いの福音という、真理の知らせを聞き、また、(それ-知らせ-を)信じた後に・ことによって、彼(キリスト)の中に、神の所有となる贖いを意図した私達の相続の保証として、彼(神)の栄光となるように与えられた、約束の聖霊によって、彼(キリスト)にあって証印を押されました。

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