エペソ人への手紙1章11〜12節

本文
In him we have obtained an inheritance, having been predestined according to
the purpose of him who works all things according to the counsel of his will,
so that we who were the first to hope in Christ might be to the praise of his glory.
(ESVに加筆)

私たちは彼にあって御国を受け継ぐ者ともなったのです。私たちは、みこころに
よりご計画のままをみな実現される方の目的に従って、このようにあらかじめ定
められていたのです。
それは、前からキリストに望みをおいていた私たちが、神の栄光をほめたたえる
者となるためです。(新改訳)


構文分析から(クリックすると原寸表示が別窓で開きます。青い下線は、離れて
いても一つのまとまりであることを示しています)
構文分析図を確認すると、この文の構造は、「私達は相続財産を得た・神の国を継いだ」という主節に、どのようにであるかを示す三つの副詞句がついています。
 そして、その三つ目の副詞句は「予め定められて」というの内容の分詞句で、それに手段の副詞句になる前置詞句と、目的の副詞節という二つの副詞相当語句が連なっています。

大まかな流れを追うと、「私達は、神の目的に従って、我々が彼の栄光の賛美となるために、予め定められて、神の国を継いだ。」という具合になります。


比較
新改訳を確認すると、三つの文に区切られています。この中で、原文のニュアンスを少し損なっていると思われるのは、分詞句の訳が、一つの叙述の文として訳されてしまっていることです。「予め定められて私達が神の国を継いだ」というつながりの感動もしくは力強さが弱められる感じがします。
 目的の副詞節の訳は「〜ためです」という日本語の表現がそれをしっかり示しているので、別の一文として訳されても、その機能がはっきりしています。

少々まとまらない日本語になるかもしれませんが、今回は一文として訳す試みをしてみようと思います。


構文分析に従った訳
私達はまた、彼(イエス・キリスト)にあって、御心(意志)による御計画に従ってすべてのことを為される方(父なる神)の目的に従って、前もってキリストに望みを置くの者となった私達が神の栄光の賛美となるために、神の御国を受け継いだのです。

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