エペソ人への手紙1章7節〜10節

7 In him we have redemption through his blood, the forgiveness of our trespasses, according to the riches of his grace, 8 which he lavished upon us, in all wisdom and insight 9 making known to us the mystery of his will, according to his purpose, which he set forth in Christ 10 as a plan for the fullness of time, to unite all things in him, things in heaven and things on earth. (ESV)


7 私たちは、この御子のうちにあって、御子の血による贖い、すなわち罪の赦しを受けているのです。これは神の豊かな恵みによることです。 8 神はこの恵みを私たちの上にあふれさせ、あらゆる知恵と思慮深さをもって、 9 みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、神が御子においてあらかじめお立てになったご計画によることであって、 10 時がついに満ちて、この時のためのみこころが実行に移され、天にあるものも地にあるものも、いっさいのものが、キリストにあって一つに集められることなのです。(新改訳)


原文では、7節から10節までが一つの文です。NASBが8節の途中でピリオドを打って、この文を二つの文として扱っていたので、今回は、e-sword にも収録されているESVを使ってみました。
 新改訳は句読点で四つの文として扱っています。節の割り方を変えずに、このような長い文を和訳する時は、そうするより他に方法は有りません。

構文分析図を見ながら説明をしてみます。(画像をクリックすると、別窓で原寸表示されます。)二回用いられている青い線は、離れていても一つのかたまりであることを示しています。構文分析図の配置の関係で、見やすいように、目的語を離れた場所に置いたためにした処置です。
 最初の段に示されたことが、この文全体の主旨です。主節の動詞に、いかにして、どのような状況で贖い・罪の赦しを得ているのかという説明が三点つながっています。新改訳は、最初の一文でこの主旨と、三つの説明の内の二つまでを織り込んでいます。
 新改訳が後の部分にまわした三点目の説明は、神の恵みを取り上げています。そして、神の恵みというのは、キリスト教においては大きいテーマであるために、多くの説明の言葉が連なっていくことになるのです。


最後の副詞句を構成している不定詞句は、新改訳では結果の不定詞のように訳している感じがしますが、私には目的の不定詞句として訳し、「〜するため」という表現になった方が良かったのではないかと感じます。

この文が長いため、日本語で一文として訳す試みは、あまり意義の有るものにならないと思いますので、止めておきます。

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